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家政婦の水戸

第12章 さようなら水戸さん

 大神とメカ水戸さんが連れてきたのは、郷東だった。


 つぐみの体から抜け出したつばきが、電柱の後ろで笑いながら見ている郷東の姿を見付けた。


 怪しいやつがいると、大神に告げ、大神は山野宅から匂うオイル臭と、同じ匂いを感じ、早急に飛んで来た、ロケット水戸さんに取り押さえてもらったのだ。


 郷東のポケットから、紗知や恵実の口を塞いでいたものと、同じテープが出てきた。


 警察官は郷東に手錠をかける。


「こいつ、指名手配中の男ですよ。よし、署に連行だ。あなた方は、後から話をうかがいますので、よろしくお願いします」


 郷東は、パトカーに乗せられた。


「やった、ねこちゃん。感謝状貰えるよ!!」


「でも、あのお巡りさん、私の顔を、変な目で見てた」


「そのマスクと、サングラスじゃね……」


 つばきと大神に、羊が曇る表情で歩み寄る。


「あ、大神さん、つぐみさん? つばきさん? あ、あの……水戸さんは……」


 大神は指を差した。


「えっ!? ここにいるじゃないですか」


「それは、メカの方でしょ」


「あっ!!」


 忘れていた。



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