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家政婦の水戸

第12章 さようなら水戸さん

 さすがに、警察官は見てみぬことはできない。


「いや、天使は人間じゃないので、殺人にはならないと……」


「いや、そんな問題か!! じゃ、メカ水戸さんはどうよ。銃刀法違反になるんじゃないのか?」


 羊の声を聞いて、ロケット水戸さんは、ある紙を出して、警察官に渡した。


 警察官はそれに目を通す。


「あ、これは、国が認めている防御機能付きの家政婦ロボットってことで、問題はないです」


「ないんかいっ!! すげえなこれ……うち、それを何体雇ってんだよ」


 やがて天使は全身撃ち抜かれたまま、天に帰った。


「撃ち抜かれてもなお、股間にナニを隠すか……あれこそプロだな」


 羊は、どうでもいいことに感心する。


 すると、救急隊員の一人が言った。


「あの、すいません。我々はこれをどうすればいいんですか? 汚いメルヘン見せられて、どんな心情でいていいのか……」


「忘れて下さい。なんかの、クリスマスイベントにテロが起こったことにしてください」


 こう言うことには慣れていたつもりだったが、今回は、どうすることも出来ない。


 起こったのは、指名手配犯による放火による火災と殺人未遂。後は、すべて超常現象だ。



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