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家政婦の水戸

第2章 長女、恵実と水戸さん

 紗知はコンビニに行ってたようだ。


 ビニール袋にはアイスクリームが入っている。


「あ、水戸さんの分も買ってきたよ。一緒に食べましょ」


『ぶぃ゙』


「ありがとうございますだって」


 俺は思った。妻のDNAにそんな言語の解読力があったのかと……。


『め゚ぐみ゙さん゚は、い'ら゙っしゃ゚らな゙い゙の゚ですか゚?』


 ほら、たまにわかりやすいのが出る。


 ここなんだよ。ややこしいのは……。


「恵実のやつはどうしようもないやつよ。俺の教育が出来てないんでしょうな」


『ま゚』


 なにを承知した?


 とりあえず、重たいお米は受け取って、米びつに入れた。


 今日、俺は定時より早く帰宅し、残りの仕事はパソコンですますことにした。


 水戸さんはジャージに着替え、まず、掃除をしてくれている。


 トイレ掃除をしてくれているのだが、ゴム手袋をして、右肩だけを上げて体を揺らしながら、左手でスポンジを手に便器をこすっている。


 顔はどこを向いているのだ?


 なんか、怖い。


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