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家政婦の水戸

第2章 長女、恵実と水戸さん

 恵実に払うと、無駄遣いするにきまっている。


 小遣い2万くらいでやってくれるなら、水戸さんには来てもらわなくてもいいのだが、昨日の料理とトイレ掃除を見て、すでに勝負はついている。


 でも、決めないと、またうるさいからな。


「よし、わかった。では、3本勝負でいこう。まずは、このリビングと奥の和室の掃除対決審査はお父さんと紗知だ。それでいいな」


 そう提案すると恵実は余裕の表情で「いいわ、やりましょ」と強く言った。


 水戸さんはまず無表情から始まった。


 じゃんけんで、どっちを取るか決めてもらったが、水戸さんが、スピーディーなじゃんけんについていけず、じわぁ〜とチョキを出すところに、恵実がグーを出して、水戸さんが負けた。


「私の勝ちね。じゃあ、私は和室」


 負けた水戸さんはリビングに決まり。


「水戸さん、リビングの掃除をお願いいたします」


『ま゚』


 第1回線は、掃除対決。


 両者一斉に掃除をはじめた。


 水戸さんはまず、サッシから掃除をはじめた。


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