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家政婦の水戸

第2章 長女、恵実と水戸さん

 さらに、ポテトサラダを作り、ブロッコリーをゆがいた。


 ここは、ハンバーグ専門店のどっきりビンキーか?


 恵実……みじん切りが荒くないか?


 もっと細かく切った方がいいのではないか?


 目にしみるのはわかる。


 いや、これが普通なんだよ。


 涙ポロポロ出して……。


 水戸さん、一滴も溢さなかった。


 水分が無いのかと、思うくらいに。


 恵実はパン粉の代わりに、麩を砕いて入れた。また、斬新だな。


 そして、炒めた玉ねぎに生卵に白ワインを入れた。


 どうなるんだ?


 水戸さんとは、また違った方法だな。


 だが、恵実は丸めて形を整えたら、そのままサラダ油を敷いたフライパンで焼き始めた。


「水戸さん、お父さんと紗知はお腹空かしてるんだよ。早く焼いてあげないとさぁ」


「いや、恵実。水戸さんはサブメニューを作ってくれてるんだ」


「でも、勝負はハンバーグでしょ。私、学校の家庭科でハンバーグ評判だったんだよ。めっちゃ、自信あるし」



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