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家政婦の水戸

第4章 水戸さん怒る

 数時間後……。


 なにやら、化粧もして、サッパリした水戸さん。


 山野家の夕食の材料を買って、フラフラと歩いていた。


 ふと、目の前から恵実が歩いてくる。


 周りにいるのは友達だろうか?


 四人ほど、恵実を囲むようにして一緒に歩いてくる。


 しかも、その四人は恵実と違い、奇抜な印象を受けた。


 頭の半分の髪の毛を剃り、残りを金髪にしている者。


 ボワッとしたパーマをあてて、真っ赤に染めている者。


 足首まで隠れるほどの、長いスカートに、メイクは濃いアイシャドーと頬紅……時代を間違えて現れた、昭和のスケ番と呼ぶに相応しい連中だ。


 その連中を見て、水戸さんは思った。


“ヒ'ール゚レ゙ス~ラ゙ー(モンスターだわ、怖い)”


 それを見て、読者は思った。


“お前が言うな”


 恵実はチラッと水戸さんを意識したが、そのまま通り過ぎた。


 すると、周りのスケ番の一人が言った。


「おい、山野〜、お前ん家、本当に金持ちなんだな。もっと小遣いもらってこいよな」


 恵実は苦笑気味に「うん……いいよ」と言った。



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