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家政婦の水戸

第4章 水戸さん怒る

『し゚ばく`ぞ゙お~っさ゚ん'』


「えっ、お姉ちゃんが持ってたって!?」


「いや、俺にはそうは聞こえなかったが……本当か水戸さん」


 水戸さんは頭を縦に振る。


 羊はため息をついた。


「ここに入っていたのは、水戸さんに払うはずだった今月分の……」


『ど*ぉーーっ!!』



 水戸さん怒る。



 血相をさほど変えずに、水戸さんは怒りを露にしたつもりだ。


「待った! 水戸さん、落ち着きなさい」と羊がなだめる。


『ふ`ざ^け゚んな゙ひ"つ゚じの゙くせ゚に』


「危うく、私が犯人になりかけたんですよって、言ってる」


「いや、なんか俺だけにガツンといかれたような気がして、仕方ないんだが……いや、とにかく、少しは疑った……それは謝るから、落ち着いて」


『ま゚』


 落ち着いた。


 だが、恵実がお金を持っていったとなれば、これもまた大問題だ。


「とりあえず、恵実に聞くか」


 羊は携帯電話を出し、恵実の携帯番号にかけてみた。


『ま゚だ"ガラ゚ケーか`よ"、し~ょぼい゚ね"』


「恵実さん、出てくれるでしょうか、だって」


「うん、なんだろう? 軽く逆鱗にふれるよね」



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