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家政婦の水戸

第4章 水戸さん怒る

 羊は、大神を奥に招く。


「あ、では、失礼します」と大神は、頭を下げた。


 大神からは、やさしい香りがした。


「あの、大神さん……でしたっけ?」


「はい、大神音子(おおがみねこ)と言います」


「あの、本当に、水戸さんと同じ紹介所から来られたんですか?」


「はい、家政婦仲間で、一番、仲がいいんです」


 羊は思った。この方に、チェンジしてもらえないかと……。


 特に、話がスムーズに出来る。


「あ、水戸さ〜ん」と大神が、小さく手を振った。


 水戸さんは夕飯の準備をしていた。


 水戸さんは調理の手を止めて、すぐに携帯電話をとり、なにやら打ちはじめた。


 そして、携帯電話の画面を大神に向ける。


[やっほ〜\(^-^)/、ねこちゃん。ごめんね、急に呼び出して(〃∇〃)]


 大神は画面をジッと見つめた後に「あ、いいよぉ〜、気にしないでぇ〜」と笑顔で応えた。


 それを見て羊は言った。


「いや、それが出来るなら、最初からそれでやってくれっ!! それなら、俺でも話が出来るわっ!!」



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