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家政婦の水戸

第6章 水戸さん?

 さあ、困った。


 家には俺一人だ。


 これと、どうコミュニケーションをとる?


 扱いがわからない。


 等身大ロボットが家にいるという、特撮のような展開、だれが予想したか。


「あの、普通に喋れますか?」


『マ゙』


 それが、普通じゃない。


 いや、仮に水戸さんを真似たアンドロイドだとしよう。なぜ、言葉も同じようにするかなぁ……。


 てか、どこが作ったんだ?


 それは、胸の文字の下にあった。



“Panasomic”




 うそだろ!?


 パナソミックが作るか!?


 近藤重機製作所とかいう名前でも、しっくりこないし。


「ただいまぁ〜」


「あ、おかえり」


 しめた、紗知が帰ってきた。


 通訳をまかそう。


「あ、お父さんただいま。あっ、水戸さん来てたんだぁ〜」


「お前、なぜあれを急に見て、水戸さんと受け入れられるんだ!? あんなメタルな水戸さんいないだろ!!」


「えっ、だって、うちに家族以外の者がいたら、だいたい水戸さんじゃない」


「ネジと溶接跡が見られる水戸さんを、かつて見たことあったか?」



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