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家政婦の水戸

第6章 水戸さん?

 Mitoさんは、携帯電話を出し、文字を打ち込んだ。


 そして、その画面を見せてくれた。


[買い物に行ってまいります]


「いや、わざわざそれをするんだったら、その機能をどこかに内蔵できるだろっ!! どうなってんだこれ!?」


 俺は電話で問い合わせることにした。


 紹介所に電話しても、たぶん担当のたらい回しにあうだろう。


 これは製造元に言うっきゃない。


 俺は番号を調べて、電話をかけてみた。


『はい、パナソミックお客様相談センターです』


 お姉さんのきれいな声。ラジオの道路交通センターじゃないのかと思ってしまう。


「あの、ちょっとお伺いしたいんですがねぇ」


『はい、阪神高速は上下とも車の流れは順調で……』


「いやいや、俺の心を読み取って、その流れに付き合わなくていいから、あの、そちらのMitoーZMBⅡってやつについて聞きたいのですが」


『えっと、そちらは2008年製造の製品ですね。最新版のMitoーZMBパーフェクトⅢはご使用ではないんですね』


「水戸さん、製品化されてんのかっ!!」



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