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ねぇってば

第8章 悪


誰も入ってこないとは思ったけど
念の為鍵をかけておいた



しゅうかちゃんは部屋に入るなり
しゃがみかこんで目を袖で抑えてた

落ちたゲームを拾おうとしたら
空いてた左手でそれを奪うように取って
自分の足元に置いた




俺は目線が同じになるようにその場に座った


「…普通じゃないなんてこと、ないと思います」



「…っ」

「みんな違うのにその中に普通なんてないと思います
何が普通で何が普通じゃないのかなんて
誰も分からないと思います」




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