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ヒーローだから

第4章 リア充爆発

竜「待って話せば分かるから!とりあえずどけ?!」
昂「流されとけよ」

えええええええ。
本気なのか?
どうなんだ?!
傷心中ってのも分かるよ?!
分かるけどさぁ!

竜「無理無理!!大体嫌いな相手抱けるのかよお前!」
昂「…は?」

…あ。
言ってしまった。
実は昂汰は俺のことが嫌いだ。
ノリとかじゃなくてマジの方だ。
本人から聞いたわけじゃないけど何か分かる。
態度や雰囲気から。
うううこんな事言うつもりじゃなかったのに。
ばか達哉。
全部達哉のせいだ。

昂「何それ。竜のこと嫌いなわけないじゃん」

そう言って俺の上からどいてくれた。
俺は体を起こした。

一安心か?
でも気まずいよなぁ。

竜「いや…はは。だって分かるし?」
昂「…まぁ確かに好いてはないけど別に嫌いなわけじゃないよ」
竜「好きじゃないのは認めるんだ?」
昂「そっちから言ったんだろ!だって達哉って」

ープルルルル…

竜「達哉が何?」
昂「いや、出な」
竜「でも今は…って達哉からだ」
昂「…?」

俺は着信に出ることにした。
何で今なんだか。

竜「…もしもし」
達「おう。今時間あるか?」
竜「時間あるかって?」

俺はわざと口に出して、昂汰の方を見た。
昂汰は頷いた。

竜「あるかも?」
達「何だあるかもって?昂汰の家行ってきたのか?」

こいつ俺が今自分の家に居ると思ってんのかな。

竜「昂汰の家な。行ってきた行ってきた」

嘘吐いちゃったよ!
何だこの状況。
昂汰も何にも言わねーし!
怖いし!

達「あのさ、昂汰と別れた」
竜「そうなん」

知ってるよ!
さっき見ちゃったから!

達「あんまり驚かねぇのな。それでさ、竜今好きな奴とかいる?」
竜「ん?何で?」
達「もしいなかったら俺と付き合わね?」
竜「へぇあ?!はっ?!ばっちょっまっ(馬鹿ちょっと待て)」
達「日本語で頼む」
竜「ちょおおおおちょっとお待ちを!!!!!」
達「あぁ?!」

俺は電話口を塞いで昂汰に視線を向けた。
昂汰はこいつ気持ち悪いな、って顔で見ている。
俺は小声で言った。

竜「どうしよう!」
昂「何が」
竜「こっ、告られた…」
昂「は?」

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