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ヒーローだから

第4章 リア充爆発

昂汰は難しい表情をした。

昂「告られたってどういう事だよ…」
竜「こっちが聞きたいよ!」
昂「で、返事どーすんの?」
竜「返事?」
昂「返事しないとだろ」
竜「いやいやそんなの断るに決まってんだろ!」
昂「ふーん」

俺は達哉の方に話を戻した。

竜「あー…好きな奴は居ないけど達哉とは付き合えない。ごめん」
達「やっぱりな。分かってたわ-。玉砕覚悟っつーか…」
竜「うん」

あっちは軽い振りしてるけど空気がこの上ないほど重い。
友達が目の前で振られてその友達が居るところで振った友達に告白されて。
ごちゃごちゃだな!

これが三角関係っていうやつ?
A君はBちゃんが好きでBちゃんはC君が好きでC君はA君が…?!
C君はA君が好きなの?!
ホモ?!
ってABC達の話はいいわ!
ん?
待てよ?
ホモ?

竜「いつから?!」
達「昂汰と付き合うようになってから」
竜「なんぜ?!」
達「なんぜって何だよ」
竜「ごめん何でと何故が混ざった。」
達「ばーか(笑)付き合ってから竜が好きだって気付いた。けど好きになったのは多分もっと前」
竜「えぇ…」
達「忘れろよ?wあとこれこーたに言うな、絶対」
竜「それが…」

どうやら俺は隠し事が出来ないらしい。
口は硬いって有名だけどこれはまた話が違う。

達「マジか…まぁ明日なんとかする。じゃあな」
竜「おう!」

ピッ

俺が電話を切ったのを確認すると、間髪入れずに昂汰が口を開いた。

昂「さっきの話の続きするとさ」
竜「ん?」
昂「達哉はずっと竜のことが好きだったよ。まぁこれで分かったと思うけど」
竜「知ってたの?!」
昂「まぁ、達哉が自分の気持ちに気付くよりも前に俺は気付いてた」
竜「すげぇなこーた!」
昂「…俺今から最低なこと言おうとしてるんだけどいい?」
竜「うん?何でも言っていーぞ!」

…なんて偽善者の振りをしながら俺は笑顔で応えた。
本当は聞くのが怖いのに。
怖くて仕方ないのに。
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