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ヒーローだから

第2章 過去に浸る凡人は

ー現在

あれ…?
丁寧に思い返すとそんなにヒーローっぽくないな。
むしろ俺が一番の悪だった。
…でも晶にとっては俺はヒーローだったよな!
うん、そういうことにしよう。

晶は今何してるんだろう?

その遊びをきっかけに、晶に対していじめが発生してしまい転校してしまったのだ。
元々なよなよしてたせいか、皆からなめられていた。

俺も最初の頃は護っていたのだが、いじめというものはエスカレートするらしい。
俺のいないところでの犯行もあり、護りきれなくなってしまった。

あの時、俺がもっと配慮していたら何かが変わっていたのだろうか。
一緒の学校に通い、親友になれていたのだろうか。

実は晶の顔が思い出せない。
思い出そうとすると壊れてしまう。
まあどうせ会うこともないだろうしな…。
いっそ忘れた方がいいのか?

でも俺の一番の栄光だから忘れたくない。
それが本音だ。
どうも、クズです。

そうこう考えているうちに、学校へ着いた。

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