テキストサイズ

狐と私と先生

第9章 決着

パンを手に、クウは
とても嬉しそうな顔をする。

この顔を見てると、
コッチまで嬉しくなる 半面、
小動物に、餌付けしてる気分に なる。

「ありがとよ。
この山で動物 殺すと銀が怒るからさぁ、
大した食事できねーんだ」

動物、殺す、、、。

イタチって、肉食だっけ?

「クウ、木の実、、、
ゲッ」

草影から出てきて
かまいたちの兄、フウは
私を見ると、あからさまに顔をしかめた。

見ての通り、フウは私を好いてない。
って言うより、嫌ってます。

「こんにちは」

挨拶しても、フウは軽く頭を下げるだけ。


仲良くなるには、難しそうだ。


「静!」

住みかに続く道から、銀がしかめっ面で歩いてくる。

「お前ら、いつもいつもなんで俺より先に、静と居るんだよ!」

兄弟を睨みながら、銀は私を自分の方へ引き寄せる。

「そんなの、知るか」

フウが不機嫌さ、丸出し呟く。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ