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狐と私と先生

第2章 狐くん

「静~(泣)」

目を覚ました私に、
母が泣きながら抱きついてきた。

「もう、
山で足すべらすなんて、
そんなドジッ子だったっけ?

でも、まぁ
軽傷ですんで良かったわ」

「軽傷?」

「軽い傷よ。
だから、すぐに帰れるわ。
運のいい子ね」

そう言うと、母は
医者の先生と一緒に病室を出て行った。

軽傷?
あんなに痛かったのに、ソレが軽い傷?

私は毛布をはぎ取って、自分の体を調べてみる。

本当にどこも痛くないし、
腕と足に、ちょっと
バンソーコーがはられてるだけだ。


どうなってんだろう?
と不思議に思っていると、病室のドアが開いた。

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