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狐と私と先生

第7章 長い、夜

私は急いで、ハンカチを取り出し、
背中の傷に合わせた
ハンカチを慎重に
包帯のように巻いた。


小さな狐の呼吸は、
なんだか、とても弱々しく感じ、
私の心は、不安で
締め付けられた。






でも、
そんな事、言ってられない。




私は銀を、出来るだけ
優しく抱き上げて、慎重に立ち上がると、
ただ真っ直ぐ走りだした。

「アッ、、」

「あぁ~~~!!」

兄弟の叫び声が後ろで聞こえたが、

無視!



私は銀を抱えたまま、走り続ける。

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