
桜 舞う
第2章 おまけ
途中コンビニによって公園へ。
まだ5時を過ぎたばかりなのに、そこここで始まっている宴会に酒々井の事が心配になる。無意識に足が速くなっていた。
どこ、だ?
入り口から続く桜並木。中ほどまで進んだその先に、酒々井の姿。
大きなシートに体育座りですぐ上の桜を見上げてる。その視線が下りてきた。俺と酒々井に気付いて瞠目する。
驚いたその表情を可愛いと思ってしまうのは、贔屓に思っているからだろうか。
あぁ、少し顔色が悪い。
こんなに寒い所にずっといたせいだ。
もっと早く、まず自分が代わりに来なかったことを反省する。
「酒々井、スマン。朝からお前ずっとここにいるって?」
「……は い」
戸惑った様に小さく首を傾げられてしまった。
「平坂と変われ。お前は戻るぞ」
俺の言葉に酒々井がまた目を見開いた。パッと平坂に移った視線。不安そうなその表情が平坂に縋っているようで。
「ほら、立て」
遮るように手を差し出した。
ちらちらと平坂を伺って動かない酒々井。
何となく、苛々する。
屈み込んで酒々井の左右の二の腕を掴み、そのまま抱え上げた。
まだ5時を過ぎたばかりなのに、そこここで始まっている宴会に酒々井の事が心配になる。無意識に足が速くなっていた。
どこ、だ?
入り口から続く桜並木。中ほどまで進んだその先に、酒々井の姿。
大きなシートに体育座りですぐ上の桜を見上げてる。その視線が下りてきた。俺と酒々井に気付いて瞠目する。
驚いたその表情を可愛いと思ってしまうのは、贔屓に思っているからだろうか。
あぁ、少し顔色が悪い。
こんなに寒い所にずっといたせいだ。
もっと早く、まず自分が代わりに来なかったことを反省する。
「酒々井、スマン。朝からお前ずっとここにいるって?」
「……は い」
戸惑った様に小さく首を傾げられてしまった。
「平坂と変われ。お前は戻るぞ」
俺の言葉に酒々井がまた目を見開いた。パッと平坂に移った視線。不安そうなその表情が平坂に縋っているようで。
「ほら、立て」
遮るように手を差し出した。
ちらちらと平坂を伺って動かない酒々井。
何となく、苛々する。
屈み込んで酒々井の左右の二の腕を掴み、そのまま抱え上げた。
