
桜 舞う
第2章 おまけ
終始無言のままエレベーターに乗り、自分の課より二つ上のフロアで降りる。途中コンビニから会議室を一部屋強めに暖めて欲しいと頼んであった。その会議室へ酒々井を連れて入る。
名残惜しくも手を離して。
「少し待ってろ。何か熱いもの持ってくる」
「あっ自分で」
「お茶か紅茶で良いな。良いから、お前はここで待っていろ」
そう言われると思っていた。だから椅子を引き、少し強引に酒々井をそこへ座らせて。驚いた顔で見上げてくる酒々井の視線から逃れる様に会議室を後にした。
後ろ手で扉を閉め、非常階段へ。
課に戻ったら酒々井は仕事を見付けて働くのは明らかで。
ここ数日長めの残業続きだったのは今日の場所取りのためだろう。だから冷えた身体を暖めるのを理由に休ませたいと思ったのだが……
強引に過ぎただろうか
大きく見開かれた目が思い出されて、軽く頭を振り重い扉を開けた。エレベーターを待っても良かったが、同じフロアに居づらくて一階まで足早に降りていく。
最近彼女がよく飲む紅茶は一階の自動販売機にしか並んでいない。それを買いに下まで降りる事に何の抵抗もなかった。
名残惜しくも手を離して。
「少し待ってろ。何か熱いもの持ってくる」
「あっ自分で」
「お茶か紅茶で良いな。良いから、お前はここで待っていろ」
そう言われると思っていた。だから椅子を引き、少し強引に酒々井をそこへ座らせて。驚いた顔で見上げてくる酒々井の視線から逃れる様に会議室を後にした。
後ろ手で扉を閉め、非常階段へ。
課に戻ったら酒々井は仕事を見付けて働くのは明らかで。
ここ数日長めの残業続きだったのは今日の場所取りのためだろう。だから冷えた身体を暖めるのを理由に休ませたいと思ったのだが……
強引に過ぎただろうか
大きく見開かれた目が思い出されて、軽く頭を振り重い扉を開けた。エレベーターを待っても良かったが、同じフロアに居づらくて一階まで足早に降りていく。
最近彼女がよく飲む紅茶は一階の自動販売機にしか並んでいない。それを買いに下まで降りる事に何の抵抗もなかった。
