籠の中の天使
第2章 彼の奴隷
嫌な時間はすぐにやってくるもので目を開ければもう既に朝になっていた。
何も知らない両親に行ってきますと笑いかけながら家を出た。学園に行くまでも気分は沈みっ放しだ。
学園につけば私はすぐに蔑まれた目で見られる
誰かが私に向けて悪口を言ってくる
そんなことにも慣れてしまった今では涙さえ出ない
周囲の目を感じないように授業に集中する
「早く…帰らなきゃ…」
気がつけばもう放課後。
すぐに鞄を持って教室をでる。
早く…早く…
焦る気持ちを抑えながら廊下の角を曲がったところで誰かにぶつかった。謝らなくてはと思いながら顔を上げれば私は絶望した
「か…らすま…さん」
そこには冷めた目で私を見下す彼がいた