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君がいるから

第5章 休日

「いだだだだだだだ…っ」

とんでもない腹痛が俺を睡眠天国から現実に引き戻した。

目を開けると、何も着てない裸の自分。

…動く度に起きる腰の鈍痛。

何だこれ?

確か、火曜日あたりに調子悪くなって

1日頑張ったけど、体が限界で

会社を休んだ。

雅紀が看病する!って騒いだのを制止して


あ、そういえば

翔ちゃんが来るとか何とか言ってて…

で、翔ちゃん、色々買ってきてくれて




ん?

…翔ちゃん?



思い出したーーーーーーっ!!



そうだ。

昨日、翔ちゃんとついに…

熱のせいで動けないのを良い事に

俺……



「あ、智起きた?調子どう?」

声と共に寝室の入口から、覗いてきた。

何、その爽やかな笑顔。

「…起きた」

「熱は下がったみたいだよ」

にこにこと近付いて来て、ベッドの端に腰かける。

その重みにスプリングが軋んで

「いたた…」

揺れるままに傾いた俺の腰が悲鳴を上げる。

ついでにお腹もまだ痛い。

「…だから風呂行けば良かったのに」

後始末、しないから…

なんて、翔ちゃんが言うけど

動けるかよ。

熱あって、ずっと何も食べてなくて、…思考回路すらまともじゃない時に

…あんな事になって。

でも、お腹はともかくとしても

「腰は、翔ちゃんのせいでしょ」

いや、どちらにしろ原因は翔ちゃんなんだけど

お腹に関しては、まあほんのちょびっとは

俺も…かなと。











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