君がいるから
第1章 再会
風呂から上がって
後は眠るだけ…とベッドに潜り込んだけど
今日のまさかの再会は
完全に頭の中を支配していて
疲れているはずなのに
眠気は全く現れてはくれず、むしろ冴えてしまっている。
夢じゃないんだよな…
だけど
智は俺の気持ちを知らない。
知るわけがない。
…知られたらいけない。
智だって、彼女くらいいて当たり前だし
もしかしたら既に結婚しているかもしれない
…いっそその方が
友達、としてでも傍にいられるのかな
「…寝よ」
これ以上考えるのも、ますますネガティブになりそうだ。
無理矢理目に瞑って
布団に深く潜り込んでいく。
そう時間を置くことなく
俺は意識を手放していた