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teardrop (of the child)

第2章 −真友−

そんな美和の様子に松本は「ん?どうしたの?」と聞くと、美和は黙ったまま倉田達を見つめてる。

松本も気になって、振り返ってみると倉田達は成宮に絡んでいるようだった。

「あいつら…もしかしてカツアゲとかしようとしてるんじゃないだろうな?」

冗談半分で口にした松本だったが、自分で言っときながら冗談に思えないような気がした。

暫く見てると成宮は困ってる様子。

そして、倉田に突き飛ばされている。

「ねぇ…止めた方がいいんじゃない?」

美和がそう言うので松本は少し悩んだ。

松本は平然と他人を傷付ける奴とは正直なとこ、なるべく関わりたくない。

自分の利益だけの為に他人を犠牲にする奴や、誰かを陥れて傷付ける奴、傷付けて楽しむような奴は生理的に好きじゃない。

松本にはそれなりの正義感がある。

ましてや美和が一緒にいるから変に巻き込みたくないと思った。

誰か大人を呼ぼうと周りを見たが、道行く人達も関わりたくなさそうな雰囲気だった。

成宮とは知り合いでもないが佐藤に胸ぐらを掴まれている姿を見て、松本は溜め息をついた。

「仕方無いなぁ。ちょっと止めに行ってくるわ。けど…美和はここにいろよ」

別に美和に良いとこを見せたかったワケじゃないが、誰も助けようとしない成宮を放っとく事が出来なかった。

どうにかできるかなんてわからないが、松本はとりあえず倉田達の方へと向かって行った。


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