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teardrop (of the child)

第2章 −真友−


『もし、下手に止めて倉田達と険悪になったりすれば厄介だよな…佐藤なんかに手を出されたら敵うわけないし…』

頭の中で色々と思いながらも、松本は倉田達を何とかうまく止めれないかと考えていた。

「あっ!!」

松本は思わず声を出して歩みを止める。

成宮がよろめいて地べたに倒れこみ、倉田が背中に蹴りを入れた。

ハッとした松本は急いで行かなきゃと思って走り出そうとした。

その瞬間、急に目の前を横切った人にぶつかった。

「痛た…あ、すいません」

すぐに松本は謝った。

それをチラッと横目で見ただけで何も言わず通り過ぎる男。

男はそのまま早足に倉田達に向かって歩いて行く。

そして何か話したかと思うと、襟首を掴もうとした倉田の手を振り払って横っ面目掛けてを殴り飛ばした。

それを見た佐藤は激怒して男に掴みかかり、イッキに投げ飛ばす。

男はすぐに立ち上がると、厳つくて体の大きな佐藤に対して怯む事もなく果敢に立ち向かう。

倉田も参戦して2対1となるが、男は逃げようともしない。

佐藤が再び、お得意の柔道技で男を投げ飛ばそうとしたが、男はすかさず身をひるがえして佐藤の鼻を殴った。

松本は思わず自分の鼻に触れながら「うわぁ…痛ったぁ…」と呟く。

佐藤は両手で鼻を覆ってのけ反り、膝をつく。

その指の間からは血が滴り落ちてる。

しかし男は容赦なく佐藤の顔面を目掛けて更に蹴りを入れ、佐藤は激痛に悶絶して倒れた。

そして、少し怯んだ倉田に殴りかかっていった。

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