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棺の城

第3章 序章

その夜が明けないうちに

棺に入れられた彼女を

とある貴族が買い取っていった

その馬車を見送りながらせんせいが

多分剥製にするんじゃないか

と煙草をつけながらひとりごちていた

多分明日も明後日も

僕は誰かを見送ることになるんだろう…

せんせいにおやすみを言って

僕は部屋に戻った

ズボンを脱ぐと、下半身がねとねとに濡れていた

あぁ、これが彼女たちに対する感情なんだ…

そう思いながら、薄っすらと白けた夜を見ながら

僕は深い眠りに落ちた

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