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棺の城

第6章 第三章・城と歴史

古びた城の屋上に、縄を張って汚れ物を干す

週に1回の洗濯の日

灰色や薄汚れた白の衣服が風にはためく

僕はそれをぼうっと見つめる

重労働の後の小休止

ぼうっと見つめる先に

城を取り囲む森と

その先に、ぽっかりと黒く空いた

森の穴

せんせいが言うには、そこには昔ヒトが住んでいた

そしてその先には、遥かに霞んで、教会の尖塔が見える

ヒトの生きる場所

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