4月は君のぬくもり
第3章 由衣の決断
晶午side
俺は固い表情をして歩み寄ってくる先生に、戸惑った。
今度は何だろう?
まあ、職員室でもどこへだって、行ってやるさ。
俺にしては珍しく素直な心境だった。
きっと…
俺なんかに構うこの変わった女教師に、ちょっと興味を持ち始めていたのかも知れない。
廊下へ出ると、男どもの視線が先生に集まっていた。
ヤバい…!
何人かのヤツがにやにやして先生に声をかけやがった。
それにいちいち笑顔で返事をする先生にもいらつく。
お前らどさくさに紛れて触るんじゃねえぞ?
触ったら本気でどつくからなっ。
俺はずっと後ろで見張っていたんだ…。