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4月は君のぬくもり

第10章 引き離された二人


今私は、彼のアパートに荷物を取りにきている。

「…」


わかっている。
こうなって当たり前だと。


でも私は、あの日の自分の選択を、決して後悔はしていない。


現に晶午は、ホストをやめられれたし、仲のいい友達もできて、毎日楽しそうだった。


ほんの数ヶ月だったけど、晶午の為に色々してあげられて、本当に良かったと思うから。


私は合い鍵を、ドアの脇の植木鉢の裏に、そっと置いた。

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