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神様の願い事

第7章 謎のオバケ




和「ん...、飲み込めない...」


あれから一応の説明は受けたものの、二人共とんでもなく言葉が足りなくて。


雅「まだ、わかんないの?」


説明下手が揃って教えてくれたところでさっぱりだった。


和「結局、どういう事...」


潤くんも、“ゆっくり考えるわ”とか言って頭を捻りながらフラフラと去って行ったし。
俺は俺で、更なる説明を求めて相葉さんちに来ていた。


雅「硬いな…」

和「っ、な、なにが」

雅「なにって...」


俺が口煩くきゃんきゃんと捲し立てるから、その唇を塞がれて。


雅「コレじゃないよ。あ、た、ま」

和「あぁ、頭...」

雅「まぁこっちも、相当硬いけどね...」


えーと、なんだ?
確かあのおじいちゃんは大野さんだって言ってたな...。
って、余計に頭が混乱してきた。


雅「俺みたいに柔軟じゃなきゃ、理解は出来ないと思うよ?」

和「柔軟、に」

雅「あ、こっちは硬いからね?」


なんの話だっけ。
俺がなんでこんな硬くなってるかって言うとそれは。
じゃなくて、おじいちゃんの話だった。


和「っ、ややこしいよ…。早く、教えて」

雅「じゃあ、柔らかくしてからね?」

和「俺の、脳...を?」

雅「それはもちろんだけど」


ややこしいなちきしょう。
早く理解して、スッキリさせたいんだ。


雅「コッチがほら...。触って、いい...?」

和「駄、目」


わかんなくて気持ち悪いんだってば。


和「早く...、スッキリしたい、んだって、ば...」

雅「だったら尚更だね」

和「っ、あ、いばさ」


俺は説明を受けに来てるだけなんだぞ。


雅「いくら説明したってこんなんじゃ、頭に入んないでしょ?」

和「っ、ぁ...」

雅「スッキリさせてやるよ」


そうだよ。だから早く教えろってば。


雅「俺に任せて。ちゃんと、教えてやるから...」

和「う、ん...」


っておいこら。何を教えるつもりだ。
俺は只、あの怪奇な現象の説明をだな。


雅「ふふ、イイコだね。大人しくしてたら、すぐに柔軟になるからね...」


つうかお前二重人格なの?
あんなにアホだアホだと思ってたのに。


ピンポイントでミラクルを起こしやがる。


そんなとこ見せられちゃ、そりゃ俺だって驚いて大人しくなっちまうだろうよ。



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