
神様の願い事
第7章 謎のオバケ
《sideO》
智「はい、これ」
翔「や、本当着替えだけで」
智「駄目だって」
俺は翔くんにタオルを押し付けていた。
翔「帰ったら風呂入るから」
智「今温まらないと駄目だよ」
シャワーをして来いと言っても、遠慮してなかなか“うん”と言わないから。
だから少し強い口調で言ってみた。
智「遠慮しなくていいから。早く入って」
翔「う、うん」
押し込まれるように漸くバスルームに消えた翔くんを見届けて、俺はふぅっと一息ついた。
だって電話ですら緊張したんだ。
こんな夜中にバッタリ出会って、驚かない訳が無いだろ。
智「困ったな...」
寝られない理由は翔くんだ。
折角誤魔化していたのに、とうとう気付いてしまったから。
それが理由で酒に逃げようとしたのに、目の前に現われた元凶。
名前を呼ばれた時には、心臓が口から逆流するんじゃないかと思った。
それほど、跳ねたんだ。
ガチャ...
翔「智くん」
智「あ、温まった...?」
翔「うん。ぽかぽかだよ」
気付いてしまって、“困ったな”なんて思いながら土砂降りの雨を見てたんだ。
智「ふふ、よかった」
俺の心臓がどれだけ跳ねてたかなんて、翔くんは知らないんだろう。
翔「タオル、どこに置いとけばいい?」
智「貰うよ」
だからそんな濡れた髪を晒して、俺に笑顔を振り撒くんだろ?
智「てか、まだ濡れてるよ? ちゃんと拭かなきゃ…」
翔「あれ? 本当だ。びしょびしょ(笑)」
平静を装うのがどれだけ大変かなんて、翔くんには分からないんだ。
智「そっちじゃないよ」
翔「え?」
智「貸して、拭いてあげる」
ほらな。
こんな事を言ってしまう。
どうしてわざわざ気付かないよう過ごしてきたと思ってんだ。
翔「あ、ありがと」
智「うん」
止まんないんだよ。
好きだと思ったら、それはもう好きで。
ドキドキしてヤバいなぁって。
智「まだだよ。じっとして...」
家に入れちゃマズイとは思ってたんだけど。
だけどさ、あんなびしょ濡れ放置出来ないし。
でもやっぱこんな夜中に二人きりとか俺がヤバいし。
だからすぐ追い返すつもりだったのに。
翔「ふふ、気持ちいい」
笑ってんなよ。
もっと見てたいって、思っちゃうだろうが。
智「はい、これ」
翔「や、本当着替えだけで」
智「駄目だって」
俺は翔くんにタオルを押し付けていた。
翔「帰ったら風呂入るから」
智「今温まらないと駄目だよ」
シャワーをして来いと言っても、遠慮してなかなか“うん”と言わないから。
だから少し強い口調で言ってみた。
智「遠慮しなくていいから。早く入って」
翔「う、うん」
押し込まれるように漸くバスルームに消えた翔くんを見届けて、俺はふぅっと一息ついた。
だって電話ですら緊張したんだ。
こんな夜中にバッタリ出会って、驚かない訳が無いだろ。
智「困ったな...」
寝られない理由は翔くんだ。
折角誤魔化していたのに、とうとう気付いてしまったから。
それが理由で酒に逃げようとしたのに、目の前に現われた元凶。
名前を呼ばれた時には、心臓が口から逆流するんじゃないかと思った。
それほど、跳ねたんだ。
ガチャ...
翔「智くん」
智「あ、温まった...?」
翔「うん。ぽかぽかだよ」
気付いてしまって、“困ったな”なんて思いながら土砂降りの雨を見てたんだ。
智「ふふ、よかった」
俺の心臓がどれだけ跳ねてたかなんて、翔くんは知らないんだろう。
翔「タオル、どこに置いとけばいい?」
智「貰うよ」
だからそんな濡れた髪を晒して、俺に笑顔を振り撒くんだろ?
智「てか、まだ濡れてるよ? ちゃんと拭かなきゃ…」
翔「あれ? 本当だ。びしょびしょ(笑)」
平静を装うのがどれだけ大変かなんて、翔くんには分からないんだ。
智「そっちじゃないよ」
翔「え?」
智「貸して、拭いてあげる」
ほらな。
こんな事を言ってしまう。
どうしてわざわざ気付かないよう過ごしてきたと思ってんだ。
翔「あ、ありがと」
智「うん」
止まんないんだよ。
好きだと思ったら、それはもう好きで。
ドキドキしてヤバいなぁって。
智「まだだよ。じっとして...」
家に入れちゃマズイとは思ってたんだけど。
だけどさ、あんなびしょ濡れ放置出来ないし。
でもやっぱこんな夜中に二人きりとか俺がヤバいし。
だからすぐ追い返すつもりだったのに。
翔「ふふ、気持ちいい」
笑ってんなよ。
もっと見てたいって、思っちゃうだろうが。
