腹黒ドS王子の愛する人2
第5章 家族
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「で、何でここにいる。冬夜。」
「ひどいなしゅう.....数年ぶりの兄の顔を躊躇いなく殴るなんて.....」
秋夜にそっくりな、それでいて冷たく真っ黒な秋夜とは正反対なフワフワした王子様のような雰囲気を持ったイケメンが俺たちの前で正座をしながら頬をさすっている。
「くるなら連絡しろと言っただろ!」
「だって!連絡したら絶対断るじゃん!!」
さすが身内というか、砕けた”弟”の秋夜がみえる。
「はぁ、悪い葵.....」
げんなりとしながらソファーで隣に座る俺の腰を持って寄せる。
「手離せ。」
さすがにお兄さんの前ではやめろと、渾身の笑顔と殺気で話しかけると舌打ちとともに手が離れる。