テキストサイズ

おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第15章 池田悠と言う男(その2)。


 俺は何度かメールをやり取りした後、来週の月曜日に会社に出社するから、その時に医務室にお出でと誘ってみる。すると、彼女から『分かりました』と返信が来た。

 それならばと、就業時間が終わってから来る様に伝えると、最初は戸惑っていた彼女だったが、最後には『分かりました』と返信して来た。

 俺は彼女が一週間程で、どれくらい変わったのかを楽しみに、それ以降の仕事に励む事にした。

 病床のある病院は、必ず当直がある。担当医が少なければ、回ってくるのが早い。結構、キツイ仕事だ。

 俺は内科医だが、内科には色んな患者が来る。初期症状で見極めなければいけない、重大な病気の場合もある。手術を受けられない末期の病状の患者も居る。

 どうしても今の医学では、治すことの出来ない病もある。そんな時、自分の無力さを感じて、やるせない気持ちになる事も多い。

 だから時々は癒されたい。そう。森脇さんみたいに、可愛らしい女性に。あの挙動不審な行動を見ていると、微笑まずにはいられない。

 来週の月曜日。彼女に逢うのが楽しみだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ