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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第15章 池田悠と言う男(その2)。


 そして待ちに待った月曜日──。

 前年度末迄に健康診断を受けなかった社員達に、健康診断を受ける様通達するメールを送り、総務部へ書類を届ける。

 特に急病人が居なければ、結構、のんびりした時間を過ごせる。給料を貰いながら、自分の勉強も出来る、月に二日の憩いの時だ。

 今頃、森脇さんはAD部の連中に何をされているんだろうか。午後の三時。コーヒーを飲みながら、そんな事をふと考える。まあ、坂内部長が居れば心配はないだろうけれど。

 俺は社内の連絡サイトを開いて、坂内部長の予定を確認する。よく、部署のホワイトボードに「直行」「直帰」とか書いてあるのを見かけるが、この会社では、それを連絡サイトに書きこみ、社内全体で情報を共有している。IDとパスワードを持っている者であれば、誰でも閲覧が可能である。

 俺は非常勤ではあるが、IDとパスワードが付与されていて、閲覧する事が出来るのだ。

(さて……、坂内部長は……?)

 AD部の予定表を見ると、坂内部長は「出張中」となっている。何て事だ。森脇さんは大丈夫なのだろうか。しかし、あそこの部は特殊な為、そう簡単には入れない。

 前回、森脇さんの服を取りに行った時は、事情が事情であったから、入らせて貰えたのだが。

 まあ、適当な理由を付けて入ればいいか等と気楽に考え、俺は医務室を出た。

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