おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第24章 甘美な治療。
「貴女は時々、変なタイミングで変な事を言い出しますね」と言って、盛大に笑う先生。「いや、笑い事ではなくアタシは真剣なんです」と口を尖らせて言うと、「安心しなさい。危険な状態だったらまず最初に顔を洗う事を勧めていますから」と言って、アタシの顔を覆う手を外した。
「大丈夫。貴女はどんな顔をしていても、可愛いですよ」と言って、額に口付ける先生。先生は、「そんな事も思い出せないくらい、治療に集中させなければいけませんね」と言うと、再びアタシに口付け舌を唇の隙間から捻じ込んできた。
戯れる様にアタシの舌に先生の舌が絡みつく。激しさはなく、ゆっくりと口内の味を堪能するかの様な舌の動きに、アタシの頭はくだらない事を考えるのを放棄する。先生はアタシに口付けながら、手を頬から首筋、鎖骨へと下ろしていき、胸の形を確かめるかの様に膨らみに沿って手を這わせた。アタシの胸の頂きは、触って欲しくて尖っているのにそこには触れてくれず、唯、尖りの周りをなぞるだけ。
いつもオモチャを使って快楽を与えられているせいか、それが焦れったくて堪らない。こんな事を思うアタシは、はしたない女だろうか。どんどん知らない自分が目覚めていくのが、怖い。いやらしい自分を他人に知られて軽蔑されるのが、怖い。今はこんなに優しい池田先生も、いやらしいアタシを知ったら、軽蔑するだろうか。そんな不安が胸を過る。アタシの不安が顔に出ていたのか、先生は唇を離すと怖いかと尋ねる。アタシがそれに頷くと、更に先生は何が怖いのか、何が不安なのかを尋ねた。初対面の時に全てを先生に曝け出しているアタシは、先生にだけは心の中を話せていたのだけれど、今はそれが出来ない。