おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第26章 痴漢、再び……。
その"何か"とは間違いなく人の手で。それはアタシの内腿を擦りながら、親指を立ててアタシのアソコをなぞり始める。それを感じた瞬間、身体が恐怖で身動きが取れなくなった。今日は平川さんがいない。自分で何とかしなくちゃと思うのだけれど、声を上げる事も出来ない。
アタシが身を固くしていると、抵抗しないと安心したのか、手の動きは次第に大胆になっていく。内腿を撫でていた掌が、天へ向けられる。そして中指を立てて、ショーツの上からアソコをぐりぐりと触り始める。嫌だ。止めて。そう言いたいのに声が出ない。その内、その手は更に前へと進み、アタシの敏感な部分をクニクニと捏ね回し始める。知らない人に触られるなんて、不快でしかないのに。オモチャで毎日イカされているアタシの身体は気持ちとは裏腹に勝手に反応し、エッチな露を溢してしまった。
「お姉さん、エッチだねぇ? ちょっと擦っただけで、クリ勃起してるよ? ほら、分かる? パンツももうグショグショだよ?」
耳元で息を荒くしながら、知らない男の人がいやらしい言葉を吐く。アタシは否定したくて首を横に振るが、自分でも認めるくらいに濡れてしまっているのが分かる。そんな風にアタシがアソコに気を取られていると、今度は胸に当たる温かい感触。それはジャケットの裾から中に入り込み、アタシのささやかな胸を揉み始めた。
「えっ?」と思って前を見ると、前に居る男の人が息を荒くしながら、アタシを見降ろしている。男の人は、ブラウスの上から、ブラジャーのカップを下にずらすと、その上から指先で乳首を弾く。
「可愛い乳首ですね? どんな色をしているのかな?」
男の人は、周りから隠す様に、アタシの身体に覆い被さると、耳元でそんな事を囁く。嫌だ。誰か助けて。そう思うけど、知らない人と目を合わせる事が怖いアタシは、俯いて耐えるしかなかった。