おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第29章 処女なのにGスポ開発!?
乱れた呼吸を整えると、山岡さんはアタシを抱き寄せ「有難う」と言って額に口付ける。そして「ゴメンな」と謝られた。就業時間内にオモチャ以外でイク事は禁止だから、これは二人だけの秘密だ。アタシにそれを背負わせた──と言えば大袈裟かも知れないけど──罪悪感からの謝罪なのかな。謝る必要なんてないのに。
いつもイカされてばかりいるアタシだけれど、最近、男の人にイッて貰う事に悦びを感じ始めていた。だから、アタシの身体を使って山岡さんがイッてくれた事は、すっごく嬉しかった。こんなアタシでも少しは役に立つんだって。ちょっとだけ自信が持てた気がする。アタシがそう言うと、山岡さんは目を細めて「そっか」と言って頭を撫でてくれる。それが、ちょっぴり子ども扱いみたいで。アタシは未だ妹ポジションから抜け出せていないのかな、なんて寂しく思った。
山岡さんは、身体が落ち着いたのか起き上がると、ティッシュでアタシのお腹に散っている、山岡さんが吐き出した欲望の名残を拭き取ってくれた。そして、アタシの脚を開くとアソコを舐めて綺麗にしようとしたので、それはお断りした。「どうして?」と訊かれたので、「そんな事をされたら、またエッチなお露が止まらなくなるから」と答えると、山岡さんは「それなら、ずっと舐めててやるよ?」と言ってニヤリと笑った。そんな事をされたら、多分、中に挿れて欲しいと強請(ねだ)ってしまうかも。そしたら、山岡さんはどうするのだろう。何か理由をつけて断られるのかな。それとも最後までしちゃうんだろうか。
それよりも、そんな事を仕事中に求めたら、嫌われてしまうかも知れない。坂内部長や先輩方から聞いた、エッチな事に溺れて仕事を疎かにして首を切られた話を思い出す。その話をする時、皆さんの顔は驚く程冷たかった。