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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第34章 アタシの気持ち(その2)。


 色々と考えると、何だか逃げたくなってくる。アタシの悪い癖だ。そう言うのは、もう辞めようって何度も心に言い聞かせているのに。最近では、逃げ出さない様になって進歩したのかな、なんて思っていたのに。今まで男の人に優しくされた事なんて、父以外になかったから、どうしていいのか、未だに分からない。

 (はぁ……。お化粧、落とさないとなぁ……。面倒臭い……)

 アタシは一先ず、考えるのを止めて身体を起こすと、着替えを持ってお風呂場へ向かった。お湯に浸かるのは止めてシャワーだけにしようと、シャワーのコックを捻る。湯加減を調節して、足から徐々にシャワーヘッドを上へ移動させ、身体を塗らしていく。ボティタオルに石鹸を擦り付けて泡立たせると、アタシは身体を洗った。

 山岡さんに薦められた、ハンドメイドの石鹸。ボディソープは合成界面活性剤が入っていて、それが肌に良くないからと、手作りの石鹸を薦められたのだ。エッセンシャルオイルを使って作られた石鹸の泡が弾けると、優しい植物の香りが広がる。それを胸いっぱいに吸い込むと、気持ちが明るくなる。香りって、結構気持ちに作用する物なんだなぁって、この石鹸を使い始めてから思った。

 泡をお湯で流しながら、手で肌を撫でる。脚の泡を落とす為、身を屈めると、内腿に赤い痕が点々と散っていた。坂内部長に付けられた痕だ。その痕を見て、キュンとアソコが反応する。「一緒に入る?」と訊かれて、あの時一緒に入っていたら、どうなっていたのかな? 坂内部長に、胸とかアソコとか洗われちゃったりしたのかな。

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