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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第35章 忙しい連休(その1)。


 驚いてドアを見ると、すり硝子に浮かび上がるシルエット。そのシルエットは、どんどん服を脱いで行く。拍子抜けしていた所に訪れた、突然の出来事に、アタシはあたふたしてしまった。

 「ややややややや……山岡さんっ!?」

 変に裏返ってしまう声。すり硝子の向こうの人物は、アタシの慌てた声にクスクスと笑いながら、全てを脱ぎ終えると扉を開けて浴室に入ってきた。

 「ゴメンな? どうしても我慢出来なくて……。一緒に入ってもいい?」

 そう言って、アタシの目線の高さまでしゃがむと、顔を覗き込む山岡さん。「一緒に入ってもいい?」も何も……。もうすっかり全部脱いじゃってるのに、「嫌」だなんて言えるワケない。アタシがコクンと頷くと、「良かった」とニコニコ笑いながら、椅子に腰を下ろしシャワーのコックを捻る山岡さん。山岡さんが身体を洗っている間、アタシは何処を見ていいのか分からなくて。お湯の表面を見つめながら、手で水鉄砲を作ってピューっと水を飛ばして、何とか意識をしない様にしていた。

 「おっ!? 懐かしいね……」

 そう言いながら、身体を洗い終えた山岡さんは、"ザブン"と音を立てて湯舟に入ってくると、アタシと向かい合わせに座った。下を向いていたアタシの視界には、当然、山岡さんのアレが目に入るワケで……。アタシは「ひゃっ」と声を上げると、慌てて視線を上げた。

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