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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第1章 ぷろろーぐ。


 その笑顔に一瞬、くらっと目が眩む。だって、物凄い美形なんだもの。

 ハーフなのかな?

 色素の薄い肌と柔らかそうな髪。鼻筋の通った高い鼻。彫の深い目の奥には少し緑がかかった茶色の瞳。笑うと目尻に少し皺が出来るのが、何とも色っぽく感じた。

 首から提げている社員証に目を止めると、「AD部デザイナー・平川 拓斗(ヒラカワ タクト)」と書いてある。

(こ……こんな恰好の良い人と一緒に働くの!?)

 そう思うと、心臓がドキドキと早鐘の様に鳴り始めた。しかし、これはまだ、序章に過ぎなかったのだ。

 新入社員全員の所属先が発表されると、それぞれが先輩の後について部署のあるフロアへと移動して行く。

 アタシの配属先のAD部には、他にもう一人、男の子が配属されたようだ。アタシは彼の後ろから、先輩の案内の下、AD部のあるフロアへと移動する。

 同期の男の子も、結構なイケメンだった。彼は札を掲げていた平川さんの横に並び、質問を交えながら談笑していた。

 イケメンが二人並ぶと、それはもう眩しくて、アタシは顔を上げられず、床のタイルの数を数えながら彼等の会話に耳を傾け歩く事しか出来なかった。

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