おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第38章 忙しい連休(その3)。
その日もお休みである池田先生に、何度も求められて夕方になる頃にはへとへとだった。今夜もこの調子なんだろうか。早く家に帰りたい。アタシは、中を穿たれながらそう思った。池田先生の事は嫌いじゃないけれど。「好きな人がいるのに」と言う罪悪感が、アタシの心に影を落とす。
先生は、この行為を「愛の営み」ではなく、「唯の治療」だから、罪悪感を持たないように言うけれど。でも、先生の気持ちを知ってしまって、唯の治療なんて思えない。そして、今のアタシは先生の気持ちには応えられない。もっと前に言ってくれたら、違っていたのかも知れないけれど。今となっては、それは過去の事だ。
そんな事を考えていると、先生のスマートフォンが鳴った。先生は、慌ててアタシから身体を離すと、スマートフォンを取り上げ、部屋を出ていった。暫くしてから戻って来ると、先生の担当の患者さんが急変したとかで、呼ばれたのだそう。翌日は当直になっているから、先生はそのまま病院にいる事になりそうだと言った。それを聞いて、アタシは内心ホッとした。この調子で明日までエッチさせられたら、身体がもたないもの。
先生はアタシに「すみません」と言って、シャワーを浴びに浴室へと消えた。アタシはギシギシ言う身体を起こし、綺麗に畳んであった洋服を身に着ける。ショーツは、先生に切られてしまったから、ないけど、それ以外は無事だった。
シャワーを浴び終えた先生は、クローゼットから洋服を選び出し、着替えを済ませると、「ここに居てくれていいよ」と言って出掛けようとした。