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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第38章 忙しい連休(その3)。


 「先生っ! 明日は当直なんでしょう? アタシ、家に帰ります」

 アタシがそう告げると、先生は少し困った様な顔をして、「家まで送っていく時間がありませんよ?」と言った。アタシは、「勝手に帰りますから大丈夫です」と伝えると、近くの駅まで送ってくれる事になった。

 最寄りの地下鉄の駅で降ろして貰い、先生に別れを告げ車を見送った後、アタシは地下鉄の駅の中へと入った。アタシはこの時、自分が下着を穿いていない事をすっかり忘れていた。

 階段を下りていると、地下鉄がホームに入って来て強い風が生まれる。その風は、悪戯にアタシのスカートの裾を捲り上げた。けれど、咄嗟に抑えたアタシは、その中身が誰かに見られていたなんて、思ってもいなかった。

 階段を下り切って、自分の家の最寄り駅までの運賃を探していると、鞄の中のスマートフォンが鳴ったので見てみれば、平川さんからのメールだった。

 「今、何をしているの?」と言う、短いメールに、アタシは今から家に帰るところだとメールを返す。すると、直ぐに「一人?」と返ってきた。そのメールに「そうだ」と返すと、「迎えに行くよ。何処?」とこれまた短いメールが返ってきた。アタシは駅名を入力して送信すると、「了解。どこかお店で待ってて。近くなったら、電話します」と、今度はちょっと長めのメールが返ってきた。

 アタシは平川さんのメールで指示された通り、駅の傍のコーヒーショップへ入ると、平川さんにお店の名前をメールする。そして飲み物を注文し、トレーに載ったそれを受け取ると、奥の席へ座った。

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