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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第38章 忙しい連休(その3)。


 「犬っぽいと言うより、犬で例えるならレトリバーがぴったりだなってだけですよ?」

 アタシがそう答えると、平川さんはAD部の他の人を犬に例え始めた。平川さん曰く、川上さんはチワワっぽくないかと言う事だったけど、アタシから見ると、川上さんはどちらかと言えばキツネっぽい。アタシがそう言うと、平川さんは笑った

 「何となく分かるような気がする。ずる賢いイメージかな? じゃあ、ヤマは?」

 平川さんの口から山岡さんの名前が出て、アタシの心臓はドクンと跳ねた。今頃、親戚のお家で何をしているのかな、妹さんと仲良くやっているのかな、なんて考えてしまう。

 (そう言えば、平川さんには言った方がいいよね。付き合う事になった事。このまま、平川さんに甘えていたら、悪いもの)

 アタシはそう思うと、意を決して平川さんの方を向いた。会話の流れなんて全くの無視もいい所であるが。

 「平川さんっ!!」

 「うわっ!? 何? どうしたの? 突然…?」

 「アタシ、平川さんに報告しなきゃいけない事があります!」

 アタシは拳を握り締め、平川さんの横顔に言う。それを平川さんはチラチラと前方とアタシを交互に見ながら、困った様に笑って「今じゃなきゃ駄目なの?」と言った。

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