おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第38章 忙しい連休(その3)。
「はい。聞いて欲しいです」
アタシがそう言うと、「大切な話みたいだから、どこかお店に入ってゆっくり話そうか」と言った。アタシがそれに頷くと、平川さんはカーナビで近くに車を停められるお店を探したが、道沿いにはラーメン屋さんくらいしかなく、それなら地元の方まで行こうと言う事になった。
「あと、五分くらいで着くし、家の近くの方がいいでしょ?」と平川さんは、アタシの事を気遣ってくれる。アタシはこれから、この人を傷付ける事を言わなければならないのに。どこまでも、アタシの事を想ってくれるこの人を、アタシは傷付けるのだと思うと、胸が痛くなった。どうしよう。泣きそうだ。
「たまちゃん? どうかした?」
「ごめ……なさい……。アタシ……アタシ……っ」
「ちょっ!? 今、運転中だからね? もう少し待ってね? 泣かないでね?」
涙声のアタシの声に、平川さんが焦る。ああ。もう。どうしてそんんなにアタシを気遣うの? アタシは平川さんに何もしげあげられないのに。そう思うと、また胸が痛んだ。