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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第39章 接触事故。


 「大丈夫か? モリリン? 医務室に行こう」

 そう言って山岡さんが、アタシの腕を引っ張り、立ち上がらせてくれる。朝礼はどうするのかと、山岡さんに尋ねると、山岡さんは平川さんに向かって、「室長に言っておいて」と言って手を合わせた。平川さんは、溜息を一つ吐くと、「貸しだよ」と言ってオフィスの中に入って行く。

 「それじゃあ、行こう」と言って山岡さんが歩き出したので、アタシはそれに従い、医務室へと向かった。

 (そう言えば、今日って池田先生の出勤日じゃなかったっけ? )

 急にそう思い出し、アタシの顔は青ざめてしまった。池田先生は、アタシと山岡さんが付き合う事を知った上で、アタシにエッチな事をした。それは治療と言う名目ではあったけれど、エッチをしたと言う事実には変わりはない。一方、山岡さんは、アタシと池田先生がどう言う仲であるのかを知らない。もし、池田先生とエッチをした事が、山岡さんに知られてしまったら、山岡さんは何て思うのだろう。

 (どうか、池田先生が出社していませんように……)

 アタシは心の中で、そう祈りながら、医務室の扉を潜った。

 「おはようございます」と言って山岡さんが、どんどん奥へと進む。返事が返って来ない所を見ると、未だ、池田先生は出社していないようだった。アタシは一先ず、ホッと胸を撫で下ろす。

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