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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第42章 幸せのアフター6。


 アタシを一人にすると色々と心配だから、一緒じゃなきゃ行かないと、山岡さんが再度川上さんに言うと、川上さんは一つ溜息を吐いた後、自分の前でイチャつかないならいいよと、渋々承諾してくれた。

 業務報告のメールを送信し、帰りの支度を整えると、皆と一緒にAD部のオフィスを出る。アタシは相変わらず裏口から出入りしているのだが、最近は山岡さんもアタシに合わせて裏口から出退勤している。

 「何で裏口からなのぉ?」と、川上さんは不思議そうな顔をしたので、正面玄関だと注目されて嫌だからと答えると、「もう、王子とは関係ないし、大丈夫なんじゃないのぉ?」と言った。

 いやいやいや……。平川さんと付き合っていなくても、AD部の先輩方と近付きたいと思っている女子社員は多いワケで。一緒に居るだけで、突き刺さる様な視線を浴びせられるのを分かってないんですかね? このお方は……。

 「俺達ってそんなに人気あるのぉ?」

 そう言って川上さんが山岡さんを見ると、山岡さんは「さぁ?」と言う様に首を傾げる。この人達……。自分の人気を分かってないの? 社食であれだけキャーキャー言われてるのに、気付いてないの?

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