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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第42章 幸せのアフター6。


 「あれは王子に向かって騒いでいるだけだろ?」

 山岡さんは興味なさそうにそう言うけれど、付き合い初めてから何回か一緒に行った社食で、かなりの人数の女子に睨まれた事を言うと、「そんなのシカトしておけばいいよ」と言って、山岡さんはニッコリと笑った。「俺はモリリンしか見てないし、モリリンも俺だけを見ていればいいよ」と言って、山岡さんがアタシの頭を撫でると、川上さんが咳払いをして、「イチャついたら、罰金だからねぇ?」と目くじらを立てた。

 「そんなに怒らなくてもいいじゃん。カワは俺達の味方なんだろ?」

 そう言って山岡さんが川上さんの首にチョークスリーパーを掛ける様に腕を回す。川上さんはそれをすり抜けると、「物には限度があるよ」と言って、べーっと舌を出した。このお二人、いい年してやり取りが子供みたいなところがある。そこがまあ、お二人の魅力でもあるんだけど。

 「それより、さっさと行くよ? のんびりしてたら、帰りが遅くなっちゃう~」と言って、川上さんがスタスタと歩き出したので、アタシ達も慌ててその後についていく。

 山岡さんのお父様のお店は、東京の東側。アタシ達の住んでいる所は東京の西側。山岡さんは、遅くなったらご実家に泊まればいいけれど、アタシはそうもいかない。

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