おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第42章 幸せのアフター6。
「それだったら、二人共ウチに泊まればいいよ。俺の部屋で良ければだけど」と山岡さんは言ってくれるけど、流石にご家族の居る時のご実家に泊めて頂くのは、敷居が高い。「そうならない様に、早く行って早く帰ろうな?」と、山岡さんはそっとアタシに耳打ちをした。
「はいっ! そこぉ! イチャイチャしたので今日はヤマの奢りねぇ?」
「ちょっ!? ちょっと耳打ちしただけじゃん?」
「うるさぁい! 俺がイチャイチャと判断したら、イチャイチャなのぉ!」
「横暴だ……」
そんなお二人のやり取りも楽しく、地下鉄に乗って移動し、山岡さんのお父様のお店に到着すると、にこやかにお父様が迎えて下さった。
「お~! 一徹の彼女ちゃん! いらっしゃい。達哉も久し振りじゃないか!」
「マスター、お久し振りぃ~! 相変わらず、この時間は暇そうだねぇ~……」
川上さんは店内を見回すと、そう言いながらカウンターに座った。「じゃあ、モリーは真ん中ね?」と言われて、川上さんの隣に座ると、アタシの隣に山岡さんが座る。会社の席順と同じ並びになり、なんだか可笑しくなってしまった。