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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第7章 坂内龍弥という男(その1)。


「辛かったらいつでも辞めてくれていい。だけど、折角の縁だ。少し、頑張ってみないか? 出来るだけ、君に無茶をさせないように、僕が責任を持つから……」

 掛け布団を掛け直す姿勢のまま、坂内部長はアタシの耳に唇を寄せると、囁くようにそう言った。部長の息が耳に掛かり、擽(くすぐ)ったくて思わず、声が漏れてしまう。

 すると部長はクスッと笑い、「やっぱり"狸寝入り"だったね」と言って、アタシの顔を覗き込んだ。

 バレてしまったら、仕方が無い。アタシは観念して目を開けると、唇が振れそうな距離に、坂内部長の顔があった。

「んげっ!!」

 アタシは驚いて、思わず変な声を上げながら仰け反ると、更に坂内部長は「新鮮な反応だなぁ」と言ってクスクスと笑った。

(「新鮮な反応」ってどういう意味!? 笑ってるし、きっと変な意味で言ってるよね!?)

 そう思うと恥ずかしくて、顔が熱くなる。それを見て坂内部長は「可愛いねぇ」と言って、覆い被さる様にアタシの頭の両脇に手を置いて、アタシをベッドの間に閉じ込めた。

「君のそういう反応が、いちいち可愛くて、彼等もつい度が過ぎてしまったんだろうな……」

 そう言うと坂内部長は、目を細めてアタシを見降ろす。

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