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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第44章 突然の訪問者。


 殆ど走る様に、マンションのエントランスを通り抜け、エレベーターに乗ると、アタシ達は防犯カメラがあるのも構わず、口付けを交わす。一応は、死角になる場所を選んでだけど。何時、誰が乗って来るのか分からないので、軽く啄む様なバードキスを繰り返していると、あっと言う間に、山岡さんの部屋のあるフロアに到着する。扉が開く直前に、名残を惜しむかの様に、少しだけ長めの口付が与えられると、アタシのアソコは再びキュンとして締まり、奥からトロっとした何かが、ショーツにじわっと拡がったのを感じた。

 扉が開き、山岡さんに手を引かれて廊下を進むと、小学生──それも低学年かと思われる女の子が、扉の前に身体を丸めて座り込んでいるのが、目に止まった。

 「えっ? 小百合?」

 その女の子を見た瞬間、山岡さんがそう声を上げると、膝に額を当てて俯いていた女の子が、パッと顔を上げた。そして、こちらを見るなり破顔すると、立ち上がってアタシ達に向かって走って来る。

 「お兄ちゃん!」

 そう言うと、女の子慣性の法則よろしく、そのままのスピードで山岡さんの腰に体当たりをする様に飛びついたのだった。

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