おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第8章 池田悠と言う男(その1)。
「これは推測ですが、きっとAD部の先輩方からの、お詫びなのではないでしょうか」
そう言うと、先生は再び机に向かいペンを走らせる。この会社に常勤しているのであれば、内情にも詳しいのかも知れない。先生に相談してみようか。
「先生、あの……、ご相談したい事が……」
アタシが思い切ってそう言うと、先生は振り返り、「先ずは着替えてからね」と言ってくれた。それもそうだと思い、アタシは着替える為、カーテンの奥へと引っ込む。
もう一度、袋の中身を確認したが、やはり下着はこの可愛らしいセットしか入っていなかった。正直に言って、こんな可愛い下着を身に付けるのは初めてで、ちょっとワクワクする。
アタシは、ショーツを穿き、ブラジャーに腕を通して、背中のホックを留める。驚いた事に、それはアタシの身体にピッタリのサイズだった。
次にストッキングを穿こうと、袋の中から取り出すと、新品のパッケージを開ける。広げて見ると、それは靴下の様で、太腿の辺りまでしかない。
お母さんがよく穿く、膝下くらいのストッキングよりは、マシだと思い脚を通すが、緩くてズルズルと落ちてしまった。